7月13日より、大相撲名古屋場所がはじまった。名古屋の夏の風物詩である。新会場であるIGアリーナ(愛知国際アリーナ)のこけら落としでもあるためか、初日から満員御礼が続く。8年ぶりに日本出身の横綱・大の里が誕生したこと、さらに21年秋場所以来、東西の横綱がそろうことで、大注目を集めているのだ。
藤井は応援している相撲部屋に見学に行くたびに、実は驚いていることがある。わずか10代、20代の関取たちが、極めて礼儀正しく人と接している姿を見るからだ。コンプライアンスが厳しくなりすぎたがゆえか、目上の人や年嵩の人に対して、きちんと挨拶をする、敬って行動するということがおろそかにされることがしばしばある昨今。伝統の世界で生きる彼らが礼儀正しい姿を見せてくれることは、未来にわずかな期待をすることができるのだ。テレビで相撲を見る時に、土俵に向かって礼をする関取たちの姿をぜひ確認してほしい。心技体の基本なのではないかと思わされる。