シー・クエンス
仕事ものがたり

錦帯橋(きんたいきょう)に想いをはせて
藤井は山口県岩国市の出身である。岩国といえば、すぐに思い浮かぶのは、錦帯橋(きんたいきょう)の美しい姿ではないだろうか。
かつて岩国藩は、城下町をつくる過程で防御を重要視したために、中下級武士にとっては不便なことがあった。藩政の中心地である横山地区に行くのに、錦川を渡らなければいけなかったことである。横山地区は、役所や上級武士の居住区だったため、中下級武士や町民たちは、川の反対側にある錦見地区に暮らしていたからだ。幅200mはある錦川は、天然の外堀としての役割は果たしていたが、政治に必要な人材を分断してしまっていた。
当然ながら橋はかけられていたが、度重なる水害でその都度、橋は流されてしまう。そこで、水害にあっても流されることのない橋を作ろう!という情熱と、研究された技術によって、5つの木造の橋が連なる構造が出来上がったのである。堅牢ながらも優美な曲線を描く姿は、映像で見たことがある人も多いだろう。藤井は故郷が誇る錦帯橋が、偶然テレビなどに映ると、自然と涙が出てしまう、という。藤井にとって、故郷を象徴する風景だからだ。